[先月のラダー]ミッドレンジハンター

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ミッドレンジハンターを使いました。理由はまあ、ケレセスもラザもカザカスも持ってないからなのですが、ハンターに対する愛着というのも一因ではありました。

Hearthstone Screenshot 103017

 現在のハンターには、明確に強いカードというのは存在しません。強いて挙げれば放電レイザーモーくらいですが、このカードも総じて見れば強い2マナという域に止まっています。プリーストのラザやローグのケレセスのような,適正ターンに出ただけでゲームを破壊するようなカードは存在しません。
 狙うのはミニオンによるビートダウンの達成一本槍ですが、除去らしい除去も殆ど取っていない都合上、相手の防御手段1枚で簡単に止まります。重層的な防御を築かれるカードは極めて厳しく,虫害や剣竜騎乗のようなカードは1枚で致命的になり得ます。
 また、1マナ域のラインナップが貧弱なのは、殆どシナジーのないファイアフライが2枠目を占めていることからもわかる通りです。1/3のミニオンが環境に多数存在する中、ヘルス1ばかりのハンターの1マナミニオンでは盤面を取るには力不足です。したがって,最序盤から盤面を制圧する能力も高くはありません。基本的には2マナのミニオンから盤面を取りに動きますが,展開が追い付かないこともままあります。
 そして一度出遅れると、不利な盤面をひっくり返すようなカードが入っていない都合上、盤面を取り返すことも容易ではありません。

 このように,直線的なビートダウン故に弱点の目立つミッドレンジハンターですが、それがデッキとして存在できる理由は中マナ域の打点の高さに尽きます。打点としては貧弱さの目立つ1-2マナ域(レイザーモーが絡む時を除く)から一転、3-7マナ域にかけては急激に打点が上昇するため、1枚でも盤面に残すと雪玉式に打点が上がり、一瞬で相手のライフを消し飛ばします。このエリアでの勝利を目指しているという点で,ミッドレンジと自己定義すべき数少ないデッキであり,この点を中心に構築やプレイを考えるべきであるというのが結論です。
 アグロに対しては序盤で盤面を上手く取り返し,コントロールに対しては序盤に露払いをした上で,強みの3-7域でケリをつけるというのがデッキの目標であり,カードの選択もこれに沿って考えていくことになります。


                               Hearthstone Screenshot 10301746

○個別カードについて
・野良猫
 今の環境では非常に弱いです。特に後手での弱さは絶望的な気分になるときもありますが、安定して先手2ターン目に2マナ域を強く使える局面を作れるカードが他にないので採用しないということにもならないでしょう。
 終盤に安易に出すと霊魂鞭打や虫害の被害を拡大する要因になるので、適当に出すのは厳禁です。

・ファイアフライ
 最初は2枚でしたが、1枚になりました。代わりに入れたのはボーンメアです。
 ハンターは、テンポを失うと負けます。だからテンポの穴埋めに優れたファイアフライを取る、という発想は理解できますし、当初私もそのように考えていました。
 しかし,このデッキでファイアフライのすることはテンポの穴埋めのみです。それを超えた働きはしません。コンボの起点にも,進化の種にも,全体強化の対象にもなりません。そのようなカードを2枚引いた場合,1マナでありながら手札にだぶつき,負けに直結します。それならばだぶつくリスクは同じでも勝ちに直結するカードの方が良いだろうと思い,ボーンメアに替えました。
1枚とる分には鏡の住人を踏むなどの狭い役割もあってそこそこいいカードだと私は思っていますが,切るという選択もあり得ると思います。

・追跡術
 テンポを整えるために1マナを使う,という機能に矛盾を感じるので,元々それほど好きなカードではありませんでした。それは,ハンターをテンポデッキとして捉えていたことにも起因します。
 しかし,中盤の高打点にこそ強みがあるという見方からすれば,序盤に1マナを犠牲にしてでも高打点を安定して送り出せるという点で,デッキ全体の方向性に沿った動きをするカードであると考えるに至りました。その観点からは非常に良いカードです。
 カニやキルコマンドを探しに行ける点,カードが破棄されることでトップの絞り込みができる点などもメリットです。特定のカードを探す上でチェインすることもあるので,採用するなら2枚だと考えています。

・ゴラッカ・クローラー
 デッキの構成上、ゴラッカ・クローラーを最も自然に運用できる点はこのデッキの明確な強みです。アグロデッキにおいてケレセスに注目が集まっている今の環境では、実に5つのヒーロー(ローグ、ウォリアー、シャーマン、ウォーロック、ドルイド)が少なからぬ枚数の海賊を運用しており、大振りなアクションである南海の船長などの採用も目立ちます。そこにカニを突き刺すパターンは,アグロに対する目標である「盤面を取り返して高打点に繋げる」という動きを体現しています。
 また,このデッキでは平時でも2/2/3の獣が十分な戦力であるため、無理なく2枚搭載できる上、追跡術で探しに行くことも可能です。単なるメタカードと見られがちですが,レイザーモーと並んで,アグロ相手に盤面を取り返す基軸として位置づけられる以上,このカードを2枚積まないハンターは今の環境においてあり得ないと思っています。

・やさしいおばあちゃん
 狂気ポーションで取られること,打点が低いことなど扱いづらさも目立ちますが,レイザーモーやハイエナなどの他の2マナとの関係もあり安定枠です。後手1ターン目にコインから出すカードとしては優秀で,レイザーモーの安定した運用に寄与します。

・放電レイザーモー
 RNGに左右される面はありますが,カードパワーは飛び抜けています。このカード抜きに今のハンターは成立しません。序盤の捲りから終盤の詰めまで全局面に対応しており,ハンターで最も強いカードといっても過言ではないでしょう。

・腐肉食いのハイエナ
 アンリーシュを取っていないので,このカードについても当初は採用していませんでした。現在でも単騎で勝つことはそれほど期待していないのですが,2ターン目に4/3で出るだけでも相手の選択肢を狭められ,高打点で殴れる点もデッキの方向性と合致しているので,採用すべきという結論になりました。ここもデッキの捉え方の変化に起因する部分はあります。

・殺しの命令
 基本的には除去で,タール・クリーパーのようなカードに撃つことが多いです。クイックショットがあった時代とは異なり,本体に火力を連打して勝てる局面というのは少ないので,基本的にはミニオンで殴るターンを稼ぎにいくためのカードと認識すべきです。
 もちろん本体にも打てるというのは利点であり,このカードが手にあること前提で詰めに行くことや追跡術で探しに行くこともありますが,それが中心で採用しているわけではないので,困ったら躊躇なくミニオンに撃ちましょう。

・サメグマ
 猟犬使いとのシナジーがピックアップされますが,単体でも対処されにくい4打点というのはデッキの方向性に合致しています。カードパワーが高いわけではないですが,採用すべきカードといえます。

・獣の相棒
 都合の良い展開を期待しがちなカードですが,RNGに左右されるカードであるという認識を持っておけば,どれでもいい局面やどれかなら勝つ場面を中心に撃つことになります。イメージとしてはインプロージョン,あるいは別のゲームならバント人間の集合した中隊に近いでしょうか。カードパワーが高いだけに,適当に扱いたくなる点に注意すべきです。

・猟犬使い
 このカードも2枚とる以外の選択肢はありません。隣の打点を引き上げながら4/3が出てくるという動きはミッドレンジハンターの目指す動きを体現しています。挑発で相手の対処法を制限できることも含め,ハンターのコンセプトの核にあるカードです。
 なお,副次的には防御手段としても機能しますが,基本的には盤面の優位を確立した状態でのひと押しとして見ています。

・5マナ域について
 ここの選択は最もデッキの捉え方が表れている部分です。ハンターの5マナ域は,巣作りロック鳥のような安定的な選択から,ヒドラやサイのような振れ幅の大きな選択肢まであり,それぞれに一長一短ではあります。そのような場合には,デッキ全体の方向性に合致しているかという観点から選定を行うべきです。ミッドレンジハンターの5マナ域に期待される機能は,単体での高打点か優勢を築くことであるため,多少の振れ幅を覚悟の上で8打点を生み出せるカードを優先的に選定しています。
 ヒドラを1枚サイに散らしたのは,違ったベクトルから優勢を確立できるカードであるためです。ハイエナや断末魔ミニオン,ヒドラとのシナジー含めて1枚取る分には良いカードですが,局面を選ぶので1枚程度が妥当だと考えています。ヒドラについても同様の側面があるので,この程度のバランスが良いのではないかというのが結論ですが,ヒドラを2枚とる選択肢は十分あり得るでしょう。
 なお,コバルトは5ターン目に出すとドラゴンファイアを躱せるという点も非常に魅力的です。少なからずそれで拾ったゲームもありますが,逆にDKアンドゥインにまとめて食われるリスクもあるので,並べるカードに注意が必要な局面もあります。ファイアフライはその点では非常によく機能します。

・サバンナ・ハイメイン
 往時の輝きは失われたように感じられる1枚ですが,呪術や昏倒のような類のカードは減っているので,出すターンさえ作れれば往時の制圧力を発揮します。アグロ相手には出すターンを作れるか,という問題はあり,プリーストには多少強引に抑え込まれることも多いため,これ1枚に依存したプランは危険ということだけ頭に入れておきましょう。追撃としての強さは従前通りです。

・死線の追跡者レクサー
 テンポストームにもある通り,採否を巡って最も割れるカードでしょう。というのも,見ればわかる通り,デッキの方向性には逆行する遅いアドバンテージカードである反面,カードパワーは極めて高いというハンターらしからぬ性能のカードだからです。
 結局採用することにしたのは,あまりに軸が違いすぎるがゆえにセカンドプランとして機能すること,そして実はアグロデッキ相手に強さを発揮する点にあります。中途半端にロングゲームに強いだけのカードであれば採用することはないでしょうが,ここまで軸が違うと手札につかえるリスクを負ってでも使う価値がありますし,アグロデッキ相手にも絶対的なアドバンテージが保障される点は少なからぬアドバンテージです。
 追跡術での選択肢として非常に優秀である(要らないなら破棄することも含めて)点も踏まえると,他のカードに差し替えるよりも勝利期待値が高いと判断しました。
<参考>バ獣シナジーの例
・カタツムリ+全体2点
 全体除去として機能します。一度ドッペル進化からの絶望な場に投げて,相手の沼の王ドレッドにぶつけて壊滅させた経験があります。影の炎+毒とは異なり,自分がダメージを与えることになる点は見落としがちなので注意しましょう。
・ヒナ+ステルス
 分かりやすいシナジーですが,挑発がないと単体でゲームを終わらせる力を持ちます。
・パトコドー関係
 パトコドーのバトルクライは,場に出た後のパワーを参照するので,レオックの修正などを反映します。パトコドーを拾う際にはダメージ計算を意識しましょう。

・ボーンメア
 2枚に増やしたのは先述のとおりです。猟犬使い同様,このカードもメインプランに貢献します。DKアンドゥインにだけ異様に弱い点に気を付ければ素晴らしいカードであり,手札に溜まって敗北するリスクを負うだけの価値はあると考えています。



ミッドレンジハンターは雑に勝てる強さを持たない分,フェイス/トレードというHSの基本的な要素が大きく勝敗に関わってくるので,自身のプレイの上達が勝率という形で見えやすいデッキだと思います。レジェンドを目指して遊んでいる層にはお勧めです。
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MO Daily pauper

折角組んだので一度は出ておきたかったぱうぱーでいりー。
日本時間午前10時30分はクソ大学生には早すぎる。

4 秘密を掘り下げる者/昆虫の逸脱者
4 フェアリーの大群
4 呪文づまりのスプライト
4 尖塔のゴーレム
2 深き刻の忍者

4 思案
4 定業
4 対抗呪文
3 宝船の巡航
2 思考掃き
2 渦まく知識
2 断絶
2 噴出
1 骨断ちの矛槍
1 海賊の魔除け

サイドボード
2 無効
1 払拭
2 海賊の魔除け
2 ブーメラン
3 オーラの変転
2 嵐縛りの霊
2 流砂
1 大祖始の遺産

巡航に若干寄せた形の青単。サイドはあんまり環境把握していないのでかなり適当。
《思考掃き》入れて《渦まく知識》使いやすくしたのがチャームポイント(大真面目)


1戦目 黒単コントロール ○○ 後手
1ゲーム目はいきなり0/4長久出てきて「何このデッキ」ってなるもそれ以外は普通の黒単で、こっちが装備品つけて殴ってたら相手が《血の署名》《ファイレクシアの憤怒鬼》でダメージ受けすぎてて死んでた。
2ゲーム目はコントロールされかかったタイミングで「あと2点足りねー。死んだかこれ」って思ってたらトップから装備品降ってきて足りた。装備品最強。


2戦目 バーン ×× 後手
1戦目はいい勝負だったけど最後に火炎破2連発カウンターしきれず負け。直前のプレイが不適切だった可能性もあるので仕方ない。
2戦目はノーランドダブマリで相手が普通に回ってて負け。

バーンにはトナプラで2回当たってていずれも負けてたのでこのままだと明確に不利だと思う。とりあえず《赤霊破》《払拭》みたいな1マナカウンターをサイドにもっと積まないと、回ってる相手には戦えなさそう。


3戦目 白緑オーラ ○○ 先手
相手が事故ってて可哀想だった。
白マナ出ない相手に《魔力変》カウンターしたりしてたら勝ちました(完)
サイド沢山採ってるしどちらかといえば有利だったと思うが、相手が回ってないので不明。


4戦目 白単兵士 ×○○ 後手
1戦目は土地5枚の初手をマリガンしてたら相手に並べられて負け。装備品+《剃刀のゴーレム》強すぎ。
2戦目は共に1ランドストップしてたけど《秘密を掘り下げる者》2枚展開しつつ相手の《アイケイシアの投槍兵》を《海賊の魔除け》で除去するという動きに対して相手は装備品並べるぐらいしかやることがなく、そのままお互い1ランドで終戦。
3戦目は途中相手の場に10体ぐらいクリーチャーが並んだ状態で、飛行だらけなのでこのままだと時間切れで死にそうな状態。
やむなく《嵐縛りの霊》を相手の《戦隊の鷹》1体と交換して相手のアタック誘ったら、相手がアタックしてきてくれたので《古参兵の武具師》バウンスして他を倒して戦線を崩し、《未達への旅》を《無効》と《断絶》でかわして勝ち。

先手後手が割と出る印象で、この試合も相手が何もせず時間稼がれてたら負けてた可能性が高い。《無効》は強いので入れ得。本当は《溶暗》刺したい相手なんだけど、溶暗撃つとMOがなぜかバグるので入れてなかったのが厳しかった。


ということで3-1。使った印象としては《宝船の巡航》があるのでもう《噴出》は抜いてもいいかなあということ。序盤に《噴出》をピッチで撃ってもカードを使いきれないし、後半に撃つなら巡航で良いのではないか。カウンター構えつつ《尖塔のゴーレム》出すのに4枚は土地が欲しいデッキなので適当に土地バウンスすると痛い目を見る。
あとバーン対策はしないと全然勝てない。


青単はキープ基準が割と雑なのでマリガンストレスが溜まりにくく、「ドロースペル連打するの楽しい!!!!!」ってタイプの人にはおすすめですが、時間には気をつけましょう(戒め)

[MTG] 世界選手権14 フォーマット別プレイヤー成績とデッキ別成績まとめ

※あくまで少人数トーナメントでラウンド数も少ないという統計上の問題点を抱えていることを前提にご覧ください

・Team Japan
☆Kentaro Yamamoto 9-4-1 28P(6-9-9-4) RUG Delver-Sidisi Whip
☆Yuuya Watanabe 10-3-1 31P(3-9-9-10) RUG Delver-Jeskai Tokens
○Yuuki Ichikawa 8-6 24P(6-6-6-6) RUG Delver-Abzun Reanimate
27-13-2

・Team Revolution
●Jeremy Dezani 6-8 18P(3-3-6-6) Scapeshift-Mono Red
●Raphael Levy 6-8 18P(6-3-6-3) Scapeshift-Mono Red
12-16

・Team Cabin Crew
●Stanislav Cifka 6-8 18P(9-0-6-3) UR Delver-UB Control
○Ivan Flock 8-6 24P(6-9-3-6) UR Delver-UB Control
14-14

・Team Peach Garden Oath
Owen Turtenwald 7-7 21P(6-6-3-6) Ascension Storm-GB Constellation
Reid Duke 7-7 21P(3-3-3-12) Ascension Storm-GB Constellation
○William Jensen 8-6 24P(6-6-6-6) Ascension Storm-GB Constellation
22-20

・Team Channel Fireball
Josh Utter-Leyton 7-7 21P(6-9-0-6) Jeskai Ascendancy-Sidisi Whip
●Paulo Vitor Damo da Rosa 4-10 12P(3-6-3-0) Jeskai Ascendancy-Sidisi Whip
●Tom Martell 6-8 18P(3-9-0-6) Jeskai Ascendancy-Sidisi Whip
☆Shahar Shenhar 9-5 27P(9-6-6-6) Burn-Sidisi Whip
●Willy Edel 5-9 15P(0-9-3-3) GBW Rock-Sidisi Whip
31-39

・Team CFBP
Paul Rietzl 7-7 21P(3-6-3-9) UR Delver-Abzun Midrange
☆Patrick Chapin 10-4 30P(9-12-3-6) UR Delver-Abzun Midrange
17-11

・Team SCG
●Jacob Wilson 6-8 18P(3-3-9-3) Angel Pod-Abzun Midrange
○Samuel Black 8-6 24P(6-6-6-6) NonCombo Pod-RW Token
●Raymond Perez Jr. 5-9 15P(0-6-0-9) Angel Pod-Abzun Control
19-23

・Stand Alone
○Shaun McLaren 27P(6-3-6-12) Jeskai Control-Abzun Midrange
Lars Dam 21P(3-9-3-6) 4C Jeskai Ascendancy-Jeskai Control
●Nam Sung Wook 15P(0-6-3-6) Burn-Mardu Token
●Lee Shi Tian 12P(3-0-6-3) Scapeshift-Jeskai Ascendancy

(※チーム編成は推測です)
アジア勢は日頃一緒にテストしているものの、今回は二人ともWMCに力を注ぐとの発言をしており、デッキも全く別だったため多分調整は別で行ったと思われる。

・モダン
RUG Delver 8-4
Jeskai Ascendancy 8-4
4C Jeskai Ascendancy 3-1
GBW Rock 3-1
UR Delver 9-7
Burn 4-4
Ascension Storm 5-7
Pod 5-7(Angel Pod 3-5 Noncombo Pod 2-2)
Jeskai Control 1-3
Scapeshift 2-10

一面の青と高速コンボ環境と化したモダン。フェアなパワー系デッキはPodとRockを合わせても4人だけという環境は、中速デッキを食い物とするScapeshiftにとっては分の悪い勝負の連続となったようである。
勝ち組といえるのはRUG DelverとJeskai Ascendancyで、Travis WooのアイデアにJosh Utter-Leytonの構築力が組み合わさって完成した新型隆盛デッキは(ビデオマッチでは更に速いStormに負けるシーンが多かったが)猛威を振るったようである。


・スタンダード
Jeskai Tokens 3-0-1
GB Constellation 8-4
Abzun Control 3-1
Abzun Midrange 10-6
Abzun Reanimate 2-2
RW Token 2-2
Jeskai Control 2-2
Mardu Token 2-2
Mono Red 3-5
UB Control 3-5
Sidisi Whip 8-15-1
Jeskai Ascendancy 1-3

最大勢力のシディシウィップは負け越しに終わっている。アブザンが中心となっているフィールドにおいて、選択そのものはそれほど悪いとも思えないのだが、スコアが伸びなかったのはデッキそのものの安定性の問題なのかもしれない。
明確な勝ち組と呼べるほどのデッキはなく、勝ったのは結局包囲サイデッキと(リード・デューク謹製と思われる)GB Constellation、そして渡辺雄也のJeskai Tokensという結果。デュークはデッキ使い込みの結果として成績を残している面もあると推測されることから、王者アブザンという形に変わりはなく、Jeskai Tokensが覇権に挑むといった様相を呈してきている。
Mardu系があまりいない辺りは少人数トーナメント故だと思われる。

[Modern] Domain Zoo サイド付き

4 野生のナカティル
4 密林の猿人
4 壌土のライオン
4 タルモゴイフ
1 瞬唱の魔道士
4 聖トラフトの霊

4 稲妻
4 流刑への道
4 稲妻のらせん
4 部族の炎
2 宝船の巡航

:4 霧深い雨林
4 樹木茂る山麓
4 乾燥台地
1 溢れかえる岸辺
1 平地
1 森
1 聖なる鋳造所
1 血の墓所
1 神聖なる泉
1 蒸気孔
1 寺院の庭
1 踏み鳴らされる地

2 石のような静寂
2 神聖の力線
2 瞬間凍結
2 火柱
1 古えの遺恨
1 渋面の溶岩使い
1 クァーサルの群れ魔道士
1 イーオスのレインジャー
1 遍歴の騎士、エルズペス
1 法の定め
1 エイヴンの思考検閲者

≪サイドプラン≫
基本的には対応型のサイドボード。≪血染めの月≫や≪仕組まれた爆薬≫≪虚空の杯≫等のクリティカルなカードに対しては≪クァーサルの群れ魔道士≫≪瞬間凍結≫で対応。全体除去に対しては≪宝船の巡航≫と≪イーオスのレインジャー≫≪遍歴の騎士、エルズペス≫を返しに通して相殺する狙い。

対バーン
-2 宝船の巡航
-4 部族の炎
+2 神聖の力線
+2 瞬間凍結
+1 渋面の溶岩使い
+1 クァーサルの群れ魔道士

大量のフェッチでライフが減るため速度は相手の方が速い上、≪血染めの月≫のリスクもあり厳しいマッチアップ。版図の達成が困難な≪部族の炎≫を抜く。先手は基本土地サーチしつつ速度で押し切るプランが狙えるが、後手は厳しいので≪神聖の力線≫に頼る。

対親和
-4 聖トラフトの霊
-2 宝船の巡航
-1 1マナクリーチャー
+2 石のような静寂
+2 火柱
+1 渋面の溶岩使い
+1 クァーサルの群れ魔道士
+1 古えの遺恨

基本的には重いところを抜いて手数を増やす。これも≪血染めの月≫のケアが必要なマッチアップだが、≪部族の炎≫は2-3点でも除去として機能するので抜くには至らない。

対出産の殻
+2 瞬間凍結
+2 火柱
+1 渋面の溶岩使い
+1 クァーサルの群れ魔道士
+1 エイヴンの思考検閲者
-4 聖トラフトの霊
-2 宝船の巡航
-1 部族の炎

土地が並ぶと相手が有利になるのでクロック・パーミッション然とした立ち回りを意識する。流石に≪出産の殻≫に回られるとどうしようもないので汎用性が高く殻に触れるものは入れるが、≪石のような静寂≫はやりすぎだと思う。

対UR Delver
+2 火柱
+1 渋面の溶岩使い
+2 瞬間凍結
-3 部族の炎
-1 聖トラフトの霊
-1 宝船の巡航

メインに≪血染めの月≫が取られていない限りは不利ではないだろう。やはり軽めにシフトして骨太さで押しつぶすのが理想。

対スケープシフト(UGR)
+2 神聖の力線
+2 瞬間凍結
+1 エイヴンの思考検閲者
-4 流刑への道
-1 瞬唱の魔道士

速度勝負なので速度負けしないように。赤緑相手なら流刑を少し残してらせんあたりを抜く方が良いかもしれない。

対BG系
+2 瞬間凍結
+1 イーオスのレインジャー
+1 遍歴の騎士、エルズペス
-2 稲妻のらせん
-1 瞬唱の魔道士
-1 壌土のライオン

除去+≪ヴェールのリリアナ≫という布陣が厳しいためあまり相性が良いとはいえない。理想はバーンプランないしは≪遍歴の騎士、エルズペス≫+≪聖トラフトの霊≫でのイージーウィン。

対双子
+2 瞬間凍結
+1 渋面の溶岩使い
+1 クァーサルの群れ魔道士
-2 聖トラフトの霊
-2 宝船の巡航

3ターン目以降は除去を構えるのでトラフトは抜いてしまおう。また巡航が生きるような展開にはなり難いか。

対トロン
+2 石のような静寂(先手)
+2 瞬間凍結
+1 クァーサルの群れ魔道士
+1 エイヴンの思考検閲者
-2 宝船の巡航(先手)
-2 流刑への道
-2 稲妻のらせん

速度勝負。カーンや全体除去はともかく、ワームとぐろエンジンが機能したら終わりである。最も≪炎渦竜巻≫だった枠は≪紅蓮地獄≫や≪宝船の巡航≫に変化しているであろうことを考えれば、相性自体は悪くない。

対白系ビートダウン
(+2 瞬間凍結)
+2 火柱
+1 渋面の溶岩使い
+1 クァーサルの群れ魔道士
+1 遍歴の騎士、エルズペス
-2 宝船の巡航
-1 タルモゴイフ
-1 瞬唱の魔道士
-1 聖トラフトの霊

白単でもソウルシスターズのような極端なライフゲインデッキは厳しい。
火力で焼いていけるのでその他のヘイトベアはそこまで怖くない。≪台所の嫌がらせ屋≫≪修復の天使≫ユニットは問題になるので迅速に焼き払うかエルズペスで避けるかで対処したい。

対オーラ
+1 クァーサルの群れ魔道士
+2 瞬間凍結
-2 流刑への道
-1 宝船の巡航

あきらめようか
当たると思ったらサイドに≪自然へ帰れ≫を取る。当たらないと思ったら取らない。後は相手が事故るのを祈る。それだけ。

対ストーム
+2 神聖の力線
+2 瞬間凍結
+1 クァーサルの群れ魔道士
+1 法の定め
-4 聖トラフトの霊
-2 宝船の巡航

ジェスカイストームへのサイドも大差はない。力線は入らず、≪火柱≫を検討する程度か。しっかりと対策しているわけではないので、≪法の定め≫を引けない限りは速度勝負になる。

対トリコロールコントロール
+1 クァーサルの群れ魔道士
+1 イーオスのレインジャー
+1 遍歴の騎士、エルズペス
+1 エイヴンの思考検閲者
-4 流刑への道

長期戦にならざるを得ないため長期戦向けのカードを入れる。《流刑への道》は列柱に打てるが列柱に殴られだしたらゲームは終わっているとも思える。クァーサルとエイヴンはそこまで有効なカードでもないが、流刑を残すよりは役立つだろう。

[モダン]Domain Zoo

構築メモしたりなんやかんやするようにブログ復活。あんまり更新しないけど。

4 野生のナカティル
4 密林の猿人
4 壌土のライオン
4 タルモゴイフ
1 瞬唱の魔道士
4 聖トラフトの霊

4 稲妻
4 流刑への道
4 稲妻のらせん
4 部族の炎
2 宝船の巡航

:4 霧深い雨林
4 樹木茂る山麓
4 乾燥台地
1 溢れかえる岸辺
1 平地
1 森
1 聖なる鋳造所
1 血の墓所
1 神聖なる泉
1 蒸気孔
1 寺院の庭
1 踏み鳴らされる地

UR Delverという線の細いデッキがブレストもウィルもないのに攻撃力過剰の今のモダンでやれているのは
①自分より遅いデッキにはライフを詰めて火力を絡めて押し切る
②自分より速いデッキには軽除去と《呪文嵌め》で捌いて適当なタイミングで《若き紅蓮術士》辺りを着地させて勝つ
という双方のアプローチを《宝船の巡航》が強固にバックアップしているからだと考えている。

従って、「UR Delverよりも速くタフなクロックを突き付ける」ことの出来るデッキはUR Delverに対して構造的に強いといえるのではないか。そこで俎上に上るのが《野生のナカティル》というカードである。
意識されていると《神々の憤怒》で吹き飛ばされるお仕事が待っているわけだが、現状の環境を見るに憤怒よりは《紅蓮地獄》《火山の流弾》の方が使われやすく、Zooのタフネス3軍団にとっては追い風といえる。
ついでに《稲妻のらせん》というBurnやDelverに対しては一発通れば潮目を変え得るカードを強く使えるのもZooのメリット。
また《稲妻》の乱れ飛ぶ環境での《聖トラフトの霊》は最強クロック。《宝船の巡航》のお蔭で苦手な《ヴェールのリリアナ》の影響力が相対的に低下しているためより強くなっている。
Domain Zooはビートダウンだが決して想定しているゲームスピードが超高速というわけではなく、クリーチャー陣も大部分は簡単に除去されるため、むしろクリーチャーの平均的な質の高さを生かした長期戦ビートダウンとしての強みを意識する必要がある。
消耗戦になった時にこのデッキでは《宝船の巡航》を撃って得るものが多いと思われるため、ゲームスピードの高速化とピンポイントで除去から守ることを目的とした《変異原生の成長》に代えて投入している。巡航が生きるような展開なら《タルモゴイフ》のサイズも大して下がらないだろうから、この辺りは周囲のスピードにも左右される部分だと思う。

課題はライフリソースの消費が激しいことで、Burnに対する相性は良いとは言えない点。ScapeshiftやStorm系(Jeskai, PIF)も意識してサイドには《神聖の力線》を取りたい気がする。