[先月のラダー]ミッドレンジハンター

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ミッドレンジハンターを使いました。理由はまあ、ケレセスもラザもカザカスも持ってないからなのですが、ハンターに対する愛着というのも一因ではありました。

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 現在のハンターには、明確に強いカードというのは存在しません。強いて挙げれば放電レイザーモーくらいですが、このカードも総じて見れば強い2マナという域に止まっています。プリーストのラザやローグのケレセスのような,適正ターンに出ただけでゲームを破壊するようなカードは存在しません。
 狙うのはミニオンによるビートダウンの達成一本槍ですが、除去らしい除去も殆ど取っていない都合上、相手の防御手段1枚で簡単に止まります。重層的な防御を築かれるカードは極めて厳しく,虫害や剣竜騎乗のようなカードは1枚で致命的になり得ます。
 また、1マナ域のラインナップが貧弱なのは、殆どシナジーのないファイアフライが2枠目を占めていることからもわかる通りです。1/3のミニオンが環境に多数存在する中、ヘルス1ばかりのハンターの1マナミニオンでは盤面を取るには力不足です。したがって,最序盤から盤面を制圧する能力も高くはありません。基本的には2マナのミニオンから盤面を取りに動きますが,展開が追い付かないこともままあります。
 そして一度出遅れると、不利な盤面をひっくり返すようなカードが入っていない都合上、盤面を取り返すことも容易ではありません。

 このように,直線的なビートダウン故に弱点の目立つミッドレンジハンターですが、それがデッキとして存在できる理由は中マナ域の打点の高さに尽きます。打点としては貧弱さの目立つ1-2マナ域(レイザーモーが絡む時を除く)から一転、3-7マナ域にかけては急激に打点が上昇するため、1枚でも盤面に残すと雪玉式に打点が上がり、一瞬で相手のライフを消し飛ばします。このエリアでの勝利を目指しているという点で,ミッドレンジと自己定義すべき数少ないデッキであり,この点を中心に構築やプレイを考えるべきであるというのが結論です。
 アグロに対しては序盤で盤面を上手く取り返し,コントロールに対しては序盤に露払いをした上で,強みの3-7域でケリをつけるというのがデッキの目標であり,カードの選択もこれに沿って考えていくことになります。


                               Hearthstone Screenshot 10301746

○個別カードについて
・野良猫
 今の環境では非常に弱いです。特に後手での弱さは絶望的な気分になるときもありますが、安定して先手2ターン目に2マナ域を強く使える局面を作れるカードが他にないので採用しないということにもならないでしょう。
 終盤に安易に出すと霊魂鞭打や虫害の被害を拡大する要因になるので、適当に出すのは厳禁です。

・ファイアフライ
 最初は2枚でしたが、1枚になりました。代わりに入れたのはボーンメアです。
 ハンターは、テンポを失うと負けます。だからテンポの穴埋めに優れたファイアフライを取る、という発想は理解できますし、当初私もそのように考えていました。
 しかし,このデッキでファイアフライのすることはテンポの穴埋めのみです。それを超えた働きはしません。コンボの起点にも,進化の種にも,全体強化の対象にもなりません。そのようなカードを2枚引いた場合,1マナでありながら手札にだぶつき,負けに直結します。それならばだぶつくリスクは同じでも勝ちに直結するカードの方が良いだろうと思い,ボーンメアに替えました。
1枚とる分には鏡の住人を踏むなどの狭い役割もあってそこそこいいカードだと私は思っていますが,切るという選択もあり得ると思います。

・追跡術
 テンポを整えるために1マナを使う,という機能に矛盾を感じるので,元々それほど好きなカードではありませんでした。それは,ハンターをテンポデッキとして捉えていたことにも起因します。
 しかし,中盤の高打点にこそ強みがあるという見方からすれば,序盤に1マナを犠牲にしてでも高打点を安定して送り出せるという点で,デッキ全体の方向性に沿った動きをするカードであると考えるに至りました。その観点からは非常に良いカードです。
 カニやキルコマンドを探しに行ける点,カードが破棄されることでトップの絞り込みができる点などもメリットです。特定のカードを探す上でチェインすることもあるので,採用するなら2枚だと考えています。

・ゴラッカ・クローラー
 デッキの構成上、ゴラッカ・クローラーを最も自然に運用できる点はこのデッキの明確な強みです。アグロデッキにおいてケレセスに注目が集まっている今の環境では、実に5つのヒーロー(ローグ、ウォリアー、シャーマン、ウォーロック、ドルイド)が少なからぬ枚数の海賊を運用しており、大振りなアクションである南海の船長などの採用も目立ちます。そこにカニを突き刺すパターンは,アグロに対する目標である「盤面を取り返して高打点に繋げる」という動きを体現しています。
 また,このデッキでは平時でも2/2/3の獣が十分な戦力であるため、無理なく2枚搭載できる上、追跡術で探しに行くことも可能です。単なるメタカードと見られがちですが,レイザーモーと並んで,アグロ相手に盤面を取り返す基軸として位置づけられる以上,このカードを2枚積まないハンターは今の環境においてあり得ないと思っています。

・やさしいおばあちゃん
 狂気ポーションで取られること,打点が低いことなど扱いづらさも目立ちますが,レイザーモーやハイエナなどの他の2マナとの関係もあり安定枠です。後手1ターン目にコインから出すカードとしては優秀で,レイザーモーの安定した運用に寄与します。

・放電レイザーモー
 RNGに左右される面はありますが,カードパワーは飛び抜けています。このカード抜きに今のハンターは成立しません。序盤の捲りから終盤の詰めまで全局面に対応しており,ハンターで最も強いカードといっても過言ではないでしょう。

・腐肉食いのハイエナ
 アンリーシュを取っていないので,このカードについても当初は採用していませんでした。現在でも単騎で勝つことはそれほど期待していないのですが,2ターン目に4/3で出るだけでも相手の選択肢を狭められ,高打点で殴れる点もデッキの方向性と合致しているので,採用すべきという結論になりました。ここもデッキの捉え方の変化に起因する部分はあります。

・殺しの命令
 基本的には除去で,タール・クリーパーのようなカードに撃つことが多いです。クイックショットがあった時代とは異なり,本体に火力を連打して勝てる局面というのは少ないので,基本的にはミニオンで殴るターンを稼ぎにいくためのカードと認識すべきです。
 もちろん本体にも打てるというのは利点であり,このカードが手にあること前提で詰めに行くことや追跡術で探しに行くこともありますが,それが中心で採用しているわけではないので,困ったら躊躇なくミニオンに撃ちましょう。

・サメグマ
 猟犬使いとのシナジーがピックアップされますが,単体でも対処されにくい4打点というのはデッキの方向性に合致しています。カードパワーが高いわけではないですが,採用すべきカードといえます。

・獣の相棒
 都合の良い展開を期待しがちなカードですが,RNGに左右されるカードであるという認識を持っておけば,どれでもいい局面やどれかなら勝つ場面を中心に撃つことになります。イメージとしてはインプロージョン,あるいは別のゲームならバント人間の集合した中隊に近いでしょうか。カードパワーが高いだけに,適当に扱いたくなる点に注意すべきです。

・猟犬使い
 このカードも2枚とる以外の選択肢はありません。隣の打点を引き上げながら4/3が出てくるという動きはミッドレンジハンターの目指す動きを体現しています。挑発で相手の対処法を制限できることも含め,ハンターのコンセプトの核にあるカードです。
 なお,副次的には防御手段としても機能しますが,基本的には盤面の優位を確立した状態でのひと押しとして見ています。

・5マナ域について
 ここの選択は最もデッキの捉え方が表れている部分です。ハンターの5マナ域は,巣作りロック鳥のような安定的な選択から,ヒドラやサイのような振れ幅の大きな選択肢まであり,それぞれに一長一短ではあります。そのような場合には,デッキ全体の方向性に合致しているかという観点から選定を行うべきです。ミッドレンジハンターの5マナ域に期待される機能は,単体での高打点か優勢を築くことであるため,多少の振れ幅を覚悟の上で8打点を生み出せるカードを優先的に選定しています。
 ヒドラを1枚サイに散らしたのは,違ったベクトルから優勢を確立できるカードであるためです。ハイエナや断末魔ミニオン,ヒドラとのシナジー含めて1枚取る分には良いカードですが,局面を選ぶので1枚程度が妥当だと考えています。ヒドラについても同様の側面があるので,この程度のバランスが良いのではないかというのが結論ですが,ヒドラを2枚とる選択肢は十分あり得るでしょう。
 なお,コバルトは5ターン目に出すとドラゴンファイアを躱せるという点も非常に魅力的です。少なからずそれで拾ったゲームもありますが,逆にDKアンドゥインにまとめて食われるリスクもあるので,並べるカードに注意が必要な局面もあります。ファイアフライはその点では非常によく機能します。

・サバンナ・ハイメイン
 往時の輝きは失われたように感じられる1枚ですが,呪術や昏倒のような類のカードは減っているので,出すターンさえ作れれば往時の制圧力を発揮します。アグロ相手には出すターンを作れるか,という問題はあり,プリーストには多少強引に抑え込まれることも多いため,これ1枚に依存したプランは危険ということだけ頭に入れておきましょう。追撃としての強さは従前通りです。

・死線の追跡者レクサー
 テンポストームにもある通り,採否を巡って最も割れるカードでしょう。というのも,見ればわかる通り,デッキの方向性には逆行する遅いアドバンテージカードである反面,カードパワーは極めて高いというハンターらしからぬ性能のカードだからです。
 結局採用することにしたのは,あまりに軸が違いすぎるがゆえにセカンドプランとして機能すること,そして実はアグロデッキ相手に強さを発揮する点にあります。中途半端にロングゲームに強いだけのカードであれば採用することはないでしょうが,ここまで軸が違うと手札につかえるリスクを負ってでも使う価値がありますし,アグロデッキ相手にも絶対的なアドバンテージが保障される点は少なからぬアドバンテージです。
 追跡術での選択肢として非常に優秀である(要らないなら破棄することも含めて)点も踏まえると,他のカードに差し替えるよりも勝利期待値が高いと判断しました。
<参考>バ獣シナジーの例
・カタツムリ+全体2点
 全体除去として機能します。一度ドッペル進化からの絶望な場に投げて,相手の沼の王ドレッドにぶつけて壊滅させた経験があります。影の炎+毒とは異なり,自分がダメージを与えることになる点は見落としがちなので注意しましょう。
・ヒナ+ステルス
 分かりやすいシナジーですが,挑発がないと単体でゲームを終わらせる力を持ちます。
・パトコドー関係
 パトコドーのバトルクライは,場に出た後のパワーを参照するので,レオックの修正などを反映します。パトコドーを拾う際にはダメージ計算を意識しましょう。

・ボーンメア
 2枚に増やしたのは先述のとおりです。猟犬使い同様,このカードもメインプランに貢献します。DKアンドゥインにだけ異様に弱い点に気を付ければ素晴らしいカードであり,手札に溜まって敗北するリスクを負うだけの価値はあると考えています。



ミッドレンジハンターは雑に勝てる強さを持たない分,フェイス/トレードというHSの基本的な要素が大きく勝敗に関わってくるので,自身のプレイの上達が勝率という形で見えやすいデッキだと思います。レジェンドを目指して遊んでいる層にはお勧めです。
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